米国サプリメント市場2026|消費者が求めるのは「科学的根拠・品質・価格」のバランス

業界動向

米国の消費者は、サプリメントを選ぶ際に何を重視しているのでしょうか。

2026年10月7日、米国のサプリメント業界団体Council for Responsible Nutrition(CRN)が発表した消費者調査では、科学的根拠や品質への信頼を重視する一方、価格の高さを負担に感じる消費者の姿が明らかになりました。

注目したいのは、次の3つの数字です。

  • 81%:サプリメントを選ぶ際、科学的根拠が重要だと回答
  • 77%:第三者による品質基準への適合確認があれば、信頼感が高まると回答
  • 31%:価格の高さがサプリメントの利用や継続の障壁になったと回答

これらの結果から、米国市場の消費者意識を読み解き、日本製サプリメントのOEM商品開発に活かせるポイントを紹介します。

CRNの2026年消費者調査とは?

CRNは、米国のサプリメントおよび機能性食品業界の企業などが加盟する業界団体です。

今回の調査は、CRNの委託を受けた調査会社Morning Consultが実施しました。

  • 調査期間:2026年9月11日〜13日
  • 調査対象:18歳以上の米国成人3,005人
  • 調査方法:オンライン調査
  • 誤差範囲:±1.8ポイント

回答には、米国成人の人口構成に近づけるための重み付けが行われています。

調査によると、米国成人の75%が現在サプリメントを利用しており、そのうち定期的な利用者を含む割合は全成人の46%でした。

また、78%がサプリメントは指示どおりに使用すれば一般的に安全だと考え、74%が本来の目的に対して一般的に有効だと考えています。

これらは消費者の認識を示す数字であり、個々の製品の安全性や有効性を証明するものではありません。

81%が科学的根拠を重視|成分の魅力だけでは伝わらない

米国成人の81%が、自分に適したサプリメントかどうかを判断する際、科学的根拠が「非常に重要」または「ある程度重要」と回答しました。

日本の発酵素材や植物由来原料など、特徴的な素材を使った商品は、海外市場でも独自性を打ち出すきっかけになります。

ただし、原料に特定の成分が含まれていることと、完成した製品に特定の健康効果があることは別です。

例えば、ある成分について研究結果があっても、実際の商品では配合量や使用条件が異なる場合があります。

OEM商品を企画する際には、原料の成分規格や研究データを確認し、どこまでを商品の特徴として説明できるのか整理することが大切です。

さらに、米国向けの商品では、科学的根拠の有無だけでなく、現地の法規制に適合した表示・広告表現になっているかも確認する必要があります。

77%が第三者による品質確認を評価|信頼につながる情報とは?

米国成人の77%は、第三者が独立してサプリメントの品質基準への適合を確認することで、商品への信頼感が高まると回答しました。

サプリメントの品質は、パッケージや外観だけでは判断できません。だからこそ、品質管理の内容を具体的に示すことが、ブランドへの信頼を考えるうえで重要になります。

品質に関する確認には、例えば次のようなものがあります。

  • 原料の同一性や成分規格の確認
  • 成分量や微生物などの試験・分析
  • GMPなどに基づく製造工程の管理
  • 製品の安定性に関する確認

必要な管理や試験は、原料、剤形、製品の仕様、販売国の規制によって異なります。

また、第三者による確認には、製造施設の認証や製品の試験など、さまざまな種類があります。認証を取得している場合も、何が認証の対象になっているのかを正確に伝えることが必要です。

日本製サプリメントを海外に展開する際も、「Made in Japan」という表示に加えて、製造工場の品質管理体制や試験・分析に関する情報を示せるかどうかが、製造パートナー選びのポイントになります。

31%が価格を利用の障壁に|値上げへの反応も明らかに

科学的根拠や品質への信頼が重視される一方、価格もサプリメント選びに影響しています。

調査では、米国成人の31%が、価格の高さによってサプリメントの利用をためらったり、定期的な利用が難しくなったりしたと回答しました。

さらに、現在購入している、または購入を検討しているサプリメントの価格が約15%上昇した場合について、次の結果が示されています。

  • 73%:節約方法を探す、購入量を減らす、購入を見送るなどの対応を最初に検討
  • 9%:ほかの行動を変えず、値上げ後の価格で購入すると回答

これは仮定の値上げに対する回答ですが、価格が継続購入の判断に関わることが分かります。

日本製サプリメントをプレミアム商品として企画する場合も、原料や製造方法にこだわるだけでなく、ターゲットとなる消費者がその価格を受け入れられるかを検討する必要があります。

特に継続利用を想定する商品では、販売価格に加えて、1日あたり・1か月あたりの費用も商品設計の判断材料になります。

医師の情報が購入判断に与える影響

今回の調査では、サプリメントの利用開始や継続に影響する情報源についても質問しています。

  • 医師からの情報や推奨:77%
  • サプリメント企業が提供する資料:51%
  • SNSのクリエイターやインフルエンサー:35%

医師などの専門家からの情報が、多くの消費者の判断に影響していることが分かります。

一方、現在サプリメントを利用している人の40%は、商品が役立っているかを判断する方法のひとつとして、日常生活での体感の変化を挙げています。

消費者が求めるのは、研究データだけでも、体感だけでもありません。商品について信頼できる情報を得られることが、ブランドを選ぶ際の重要な要素になっていると考えられます。

日本のOEM商品開発に活かせる3つの視点

今回の調査は、日本製サプリメントに限定したものではありません。しかし、米国市場を想定した商品開発で検討したいポイントが見えてきます。

1.原料選定と同時に、根拠や品質情報を確認する

特徴的な原料を見つけても、必要な成分規格書や試験資料がそろわなければ、開発や輸出の段階で課題になる場合があります。

原料を選ぶ際には、研究データだけでなく、品質規格、分析資料、製造工場の対応範囲なども早い段階で確認しておきたいところです。

2.想定販売価格から商品仕様を考える

OEM製造のコストは、原料の種類や配合量、剤形、包装、製造数量などによって変わります。

ターゲット市場での想定販売価格を先に設定し、必要な品質を確保したうえで処方や包装仕様を比較することが、現実的な商品設計につながります。

3.日本ならではの特徴を、具体的な商品価値にする

日本産原料や国内製造は、ブランドの特徴を打ち出す要素になります。

その魅力を活かすには、産地や製造国を伝えるだけでなく、原料の特徴、品質管理、商品の使いやすさ、価格まで含めて、一貫した商品コンセプトをつくることが重要です。

まとめ|科学的根拠・品質・価格をどう両立するか

CRNの2026年消費者調査では、米国成人の81%が科学的根拠を重視し、77%が第三者による品質確認を信頼につながる要素として評価しました。一方、31%は価格の高さをサプリメント利用の障壁に感じています。

海外向けの商品開発では、魅力的な原料を選ぶことに加え、根拠や品質を説明できること、そしてターゲット市場に合った価格で提供できることが大切です。

株式会社ナチュラリンクでは、日本国内の原料サプライヤーやOEMメーカーとのネットワークを活かし、海外ブランドの商品コンセプトに合わせた原料調達、処方、包装、製造パートナーの検討をサポートしています。

日本製サプリメントの海外展開やOEM商品開発をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

参考資料

Council for Responsible Nutrition(CRN)

What Americans Think About Supplements — 2026 Consumer Survey

https://www.crnusa.org/2026-consumer-survey

New CRN Survey Finds 76% of Americans Say FDA Supplement Listing Would Increase Consumer Confidence(2026年10月7日発表)

https://www.crnusa.org/newsroom/new-crn-survey-finds-76-americans-say-fda-supplement-listing-would-increase-consumer

 

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