FI Asia in ジャカルタ 食品原料展示会ハイライト

展示会情報

10月は日本では東京ビックサイトで毎年食品開発展が開催されています。食品原料主体の展示会では国内で最も賑わいを見せる同展示会ですが、並行してUBM主催のFood Ingredient Asia、通称FI Asiaがインドネシアのジャカルタで開催されていたので視察に行ってきました。

福岡からインドネシアへ行くルートは色々考えられますが、今回はワンワールド系を使いたかったので、福岡から羽田にJALで飛び、羽田から成田に移動してから、成田からマレーシア航空でクアラルンプール経由のジャカルタ行きを使いました。
ちなみに9月末までマレーシア航空でビジネスクラスのキャンペーンを行っていたので、エコノミーとさほど差がない価格で利用することができました。

今回FI Asia のジャカルタ開催は実は2度目で、前回参加は5年前。5年ぶりにジャカルタの空港に到着すると、だいぶ雰囲気が変わっていて、タクシー乗り場には行列ができていました。乗り場後方に整理券を出力する機械が設定してあり、そこで受け取った券に番号が印刷されており、順番が呼ばれたらタクシーに乗るシステムです。ちなみに、配車アプリの「Grab」もジャカルタでは使えます。

さて、前置きが長くなりましたが、展示会会場のJakarta Expoでは5つくらいのhallに分かれて、全て回るのに1日半くらいかかりました。Food ingredientの名前の通り、食品原料専門の展示会ですが、香料、乳化剤、天然色素、賦形剤から、コラーゲンや食用油脂、乳製品、プロテイン、海藻ミネラルなどなど多岐にわたりますが、どちらかというと一般食品用の原料がメインの印象です。日本からも森永、三菱フーズ、高砂香料等数社出展されていました。
前回の5年前よりも出展社数は増えていた印象ですが、前回も1つ注目素材を見つけてきましたが、今回も1つ面白いと思った素材がありましたのでご紹介します。

それはオイルパウダーです。オイルを70%~80%程度含有していて、MCTオイルやカメリナオイルを含む粉末原料です。日本にもココナッツオイルパウダーやDHAパウダーなどもありますので、オイルパウダー自体は珍しくありませんが、その含有率の高さで水溶性であることに興味を持ちました。

さて、こういったオイルパウダーのバインダーとしてグルコースやマルトデキストリンが使われることが多いのですが、糖質が気になる方が中にはいらっしゃいます。そういった方々のために、ポリデキストロース(食物繊維の一種)やイヌリンを用いて、低糖質のオイルパウダーを作ることができます。
MCTオイルは、日本でもココナッツオイルからの流れで中鎖脂肪酸によるダイエット対策としてちょっとした話題、ヒットになりましたが、健康のために「オイルを飲む」という習慣になじみの薄い日本人にとっては、オイルパウダーを使った別の切り口での商品を企画できそうです。
高齢者の方には、効率よくエネルギー源を摂取できるものとして、MCTオイルパウダーを使った顆粒品やスティックゼリーなども考えられます。また、エクササイズをしている方向けには、プロテインとの合わせ技も面白いと思います。こちらは早速試作をしてみたいですね。

なお、出展社の中でヤギミルクエキスパウダーやアーモンドエキスパウダーを販売されている地元のメーカーの方と色々情報交換させて頂き、後日改めて会社に訪問に行きました。前述のエキスパウダー自体も興味があったのですが、インドネシアといえばジャムウということで、男性又は女性に良いものという括りで話をしていたところ、女性のデリケートゾーン専用のパッケージ商品があるということで紹介されました。それがこちら。

商品名は「Jawanese Women's Secret」→ジャワ女性たちの秘密。それらしくてなかなか秀逸だと思います。
クレンジング、美容液といった化粧品3種に粉末飲料が入っているオールインワンパッケージです。
ジャムウの素材の中には、日本国内で流通できるもの、できないものといった法律上の壁はありますが、歴史とストーリー性があるものなので、商品開発のヒントになるでしょう。パッケージ一式でなくても、この中の1品でも売れる要素がつかめればOkです。
かなり悩みの深いところを突いているので、通販向けかなと思いました。

 

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