「サプリメントを1,000個作ると、いくらくらいかかりますか?」
健康食品やサプリメントのOEMを検討するとき、まず気になるのが「費用」ではないでしょうか。
1,000個ならいくら、5,000個ならいくら――。
製造する数量が決まれば、ある程度の価格も決まりそうに思えます。しかし実際のOEMでは、同じ1,000個でも、商品の中身や仕様によって見積価格は大きく変わります。
なぜなら、OEMの費用は「何個作るか」だけではなく、どんな原料を使い、どんな商品にして、どんなパッケージで販売するのかといった複数の条件から決まるからです。
今回は、健康食品・サプリメントのOEM費用を左右する主なポイントと、見積を依頼する前に整理しておきたいことをご紹介します。
「1,000個=○円」と簡単に言えないのはなぜ?
たとえば、同じ1,000個のサプリメントを作る場合を考えてみましょう。
一方は、比較的一般的な原料を使ったシンプルな処方で、既製のアルミ袋にラベルを貼る商品。
もう一方は、ブランド原料や高価格帯の原料を複数使用し、配合量にもこだわり、オリジナル印刷のパッケージを採用する商品。
どちらも完成する数量は「1,000個」ですが、必要な原料費や加工費、包装資材費などは同じではありません。
実際に健康食品OEMメーカーの公開情報を見ても、費用はロット数だけではなく、原料や剤形、包装形態などによって変動するとされています。
つまり、「1,000個作る」という情報は見積に必要な条件のひとつではありますが、それだけで商品の価格を決めることはできないのです。
OEMの見積価格を左右する6つのポイント
では、健康食品やサプリメントのOEM費用は、具体的にどのような条件によって変わるのでしょうか。
1.使用する原料
まず大きく影響するのが原料です。
同じような目的で使用される原料でも、産地やグレード、製造方法、規格などによって仕入価格は異なります。
また、一般的に流通している原料を使用する場合と、特定のメーカーが開発したブランド原料や付加価値の高い原料を使用する場合でも条件は変わります。
さらに重要なのが「配合量」です。
高価な原料でも少量の配合であれば影響は限定的ですが、1商品あたりの配合量を増やせば、その分原料費も上がります。
原料には最低発注数量(MOQ)が設定されている場合もあるため、製品を1,000個作るために必要な量と、原料として購入しなければならない量が必ずしも一致するとは限りません。
2.処方の内容
「何種類の原料を、どのくらい配合するのか」という処方も価格に関係します。
原料を混ぜればすぐ商品になるとは限りません。
配合する原料の性質によっては、流動性や味、香り、色、溶けやすさなどを確認しながら調整する必要があります。
特に粉末飲料やゼリー、ドリンクなど、味や飲みやすさが商品価値に直結するものでは、試作と調整が重要になります。
「この原料をたくさん入れたい」という希望があっても、実際に製造できるか、飲みやすい商品になるかを確認しながら商品設計を進める必要があります。
3.剤形
健康食品にはさまざまな剤形があります。
錠剤、ハードカプセル、ソフトカプセル、粉末、顆粒、ゼリー、ドリンクなど、どの形で商品化するかによって必要な設備や製造工程が異なります。
そして、剤形によって製造可能な最小ロットも異なります。
そのため、
「まずは1,000個だけ作りたい」
と思っていても、希望する剤形や工場の製造条件によっては、そもそも1,000個という数量では製造できないケースもあります。
商品企画の段階では、希望する剤形とロットの両方を確認しておくことが大切です。
4.パッケージ
意外と見落としやすいのが包装資材です。
たとえば、既製のアルミ袋にラベルを貼る仕様と、オリジナルデザインを印刷した袋や化粧箱を作る仕様では、必要な費用が異なります。
袋、ボトル、ラベル、化粧箱、個包装など、選択する資材によってもコストは変わります。
また、包装資材にも最低発注数量が設定されていることがあります。
製品を1,000個作るからといって、パッケージも必ず1,000枚だけ購入できるとは限りません。
「中身」の製造ロットだけでなく、包材を何枚・何個から作れるのかも確認しておきたいポイントです。
5.試作・検査・分析
商品によっては、製造費とは別に試作や各種分析などの費用が必要になることがあります。
たとえば、栄養成分表示を行うための分析や、商品設計上必要となる試験などです。
実際にOEMメーカーによっては、原材料代や製造・包装の加工費とは別に、試作費、栄養成分分析費、包材費、デザイン費などが発生する場合があると案内しています。
どの費用が見積に含まれているのかはメーカーによって異なるため、金額だけを見るのではなく、「その見積には何が含まれているのか」まで確認することが重要です。
ロットを増やせば、必ず安くなる?
一般的に、製造数量が増えると1個あたりの単価を抑えやすくなります。
製造する数量が少なくても多くても、機械の準備や品質管理など、一定の作業が必要になるためです。
そのため、小ロットでは1個あたりの負担が大きくなり、数量を増やすことで加工費などの単価が下がる場合があります。
ただし、
「数量を5倍にすれば、すべてのコストが同じ割合で安くなる」
というわけではありません。
使用する原料の量は増えますし、包材や検査など、それぞれ異なる条件があります。
だからこそ、「とにかくロットを増やせば安くなる」と考えるのではなく、販売計画や在庫リスクも含めて適切な数量を検討することが大切です。
見積を依頼する前に整理しておきたいこと
では、OEMメーカーに相談するとき、何を伝えればよいのでしょうか。
最初から細かな処方まで決めておく必要はありません。
まずは、次のような情報を整理しておくと相談がスムーズになります。
・どんな商品を作りたいのか
・誰に向けた商品なのか
・どのくらいの販売価格を想定しているのか
・使用したい原料はあるか
・希望する剤形はあるか
・1商品あたりの内容量
・希望するパッケージ
・初回にどのくらい製造したいか
・販売予定の国や地域
特に重要なのが、商品コンセプトと想定販売価格です。
たとえば同じサプリメントでも、「手に取りやすい価格の商品」と「原料や配合量にこだわった高価格帯の商品」では、目指すべき商品設計が違います。
予算が決まっている場合には、
「1,000個だといくらですか?」
と聞くだけではなく、
「このターゲットに、このくらいの販売価格で届けたい。初回は1,000個程度を検討している」
と伝えた方が、現実的な仕様を考えやすくなります。
OEMメーカーの公開する相談フローでも、商品コンセプト、ターゲット、ロット、予算、販売チャネルなどをヒアリングしたうえで商品企画へ進む例があります。
見積は「安い・高い」だけで比べない
複数のOEMメーカーから見積を取ったとき、金額に差が出ることがあります。
そんなときは、合計金額だけを見て判断するのではなく、まず商品の仕様が同じ条件になっているか確認してみましょう。
原料の種類やグレード、配合量、剤形、内容量、包装仕様、検査内容などが違えば、当然見積価格も変わります。
一見安く見えても、包材や分析費などが別途必要になるケースもあります。
逆に高く見える見積でも、必要な費用があらかじめ含まれている可能性があります。
OEMの見積を比較するときには、「いくらか」だけでなく「何が含まれているか」まで見ることが大切です。
まとめ|数量より先に「どんな商品を作りたいか」を考える
「1,000個作ると、いくらですか?」
OEMを検討していれば、当然知りたいことです。
ただ、実際の商品づくりでは、製造数量だけで価格を決めることはできません。
原料、配合量、処方、剤形、包装、検査、そして製造ロット。
こうした条件を組み合わせて、初めて現実的な見積が見えてきます。
大切なのは、最初からすべての仕様を完璧に決めることではありません。
「誰に、どんな商品を、どのくらいの価格で届けたいのか」
まずは商品の軸となる部分を整理することが、OEM商品開発の第一歩です。
ナチュラリンクでは、商品コンセプトやご希望を伺いながら、原料調達からOEM製造まで、実現可能な商品づくりをご提案しています。
「こんな商品を作りたいけれど、何から決めればいいか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。
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