ケールと聞いて、何を思い浮かべますか?
大きな緑色の葉っぱ、グリーンスムージー、スーパーフード。
そして日本では、やはり「青汁」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
ケールは決して新しい原料ではありません。
日本では長年、青汁の代表的な原料として親しまれてきました。だからこそ、健康食品の商品開発に携わっている方にとっては、「昔からある定番原料」という印象が強いかもしれません。
でも、改めてケールを「粉末原料」として見てみると、青汁だけでは少しもったいない。
今回は、日本の青汁文化とケールの関係を振り返りながら、九州産の有機ケール粉末の実際の分析データや、市場での商品例も交えて、この定番原料をもう一度見てみたいと思います。
ケールと青汁。日本では長いお付き合い
日本でケールの存在を広く知らしめたものの一つが「青汁」です。
キューサイでは1982年に国産ケールを使った青汁の販売を開始し、現在まで40年以上にわたりケール青汁を展開しています。
今では粉末の青汁は当たり前のように店頭に並んでいますが、現在の青汁に使われている原料はケールだけではありません。
大麦若葉や桑の葉、明日葉などさまざまな素材が使われ、複数の野菜や植物素材を組み合わせた商品も見かけるようになりました。
そのため、「青汁=ケール」とは限らなくなっています。
一方で、ケールには長年にわたって青汁原料として使われてきた歴史があります。新しい原料ではないからこそ、消費者にとってイメージしやすいというのも、ケールの面白いところではないでしょうか。
数字だけでは分かりにくい。九州産の有機ケール粉末を実際に見てみると?
今回、Naturalinkで取り扱う九州産の有機国産ケール粉末について、実際の検査成績書を確認してみました。
分析結果を見ると、100gあたり、
食物繊維 38.6g
たんぱく質 23.5g
カルシウム 1,930mg
カリウム 3,880mg
マグネシウム 331mg
鉄 7.2mg
葉酸 560μg
ビタミンC 44mg
などが含まれていることが確認されています。
……と言われても、正直なところ「多いの?少ないの?」と感じる方もいるかもしれません。
そこで、身近な食品と比べてみます。
たとえば食物繊維。
生のキャベツに含まれる食物繊維は100gあたり1.8gです。今回のケール粉末は38.6gなので、同じ100gあたりで単純比較すると、約21倍になります。
次にカルシウム。
普通牛乳のカルシウムは100gあたり110mg。今回のケール粉末は1,930mgなので、同じ100gあたりで比べると、牛乳の約17.5倍です。
さらにカリウムは3,880mg。生のバナナは100gあたり360mgなので、こちらも同じ重量で比べると、約10.8倍になります。
身近な食品と100gあたりで比べると
食物繊維 → 生キャベツの約21倍
カルシウム → 普通牛乳の約17.5倍
カリウム → 生バナナの約10.8倍
こうして比べると、「38.6g」「1,930mg」と数字だけを見るより、少しイメージしやすくなるのではないでしょうか。
ただし、ここで大切なポイントがあります。
今回比較しているのは、生のケールではなく**「ケール粉末」**です。
今回のケール粉末は、水分量が100gあたり2.9g。乾燥・粉末化によって水分が大きく減っているため、生鮮食品と比較すると成分が凝縮された状態になっています。
そのため、「ケールという野菜そのものが、キャベツの約21倍の食物繊維を含んでいる」という意味ではありません。
あくまでも、今回分析したケール粉末100gと、それぞれの食品100gを比較した場合の数字です。
でも、この「乾燥・粉末化することでコンパクトな原料になる」という点は、商品開発の視点で見るとケール粉末の面白いところでもあります。
青汁だけじゃない。実際にケールはこんな商品にも使われている
では実際に、ケールは青汁以外の商品にも使われているのでしょうか。
調べてみると、すでにさまざまな商品への展開例があります。
たとえばキューサイでは、他社とのコラボレーションによってケールスープやケール煎餅を商品化した実績があります。
さらに期間限定商品まで含めると、国産ケールと抹茶を組み合わせたバターサンド、ケールを使ったヴィーガンアイス、かき氷、冷麺など、かなり幅広い使われ方をしています。
※一部はすでに販売を終了しています。
2024年には、キューサイ・総合メディカル・サクマ製菓の3社による**「ケールキャンディ」**も発売されました。
つまり、ケールはすでに、
飲む → 食べる
へと用途を広げています。
さらにBtoB向けには、料理や製菓に使用しやすい国産ケールパウダーも展開されています。
実際にメーカー側も、具材、ソース、生地、トッピングなどへの使用を想定しており、ケールの鮮やかなグリーンの色合いも特徴の一つとして紹介しています。
青汁の原料として長く使われてきたケールですが、こうして実際の商品を見てみると、私たちが思っている以上に使い方の幅があることが分かります。
パウダー原料として見ると、ケールの印象が少し変わる
こうした市場での使われ方を見ると、「ケール粉末」という原料の見え方も少し変わってきます。
生の野菜を商品にそのまま使おうとすると、保存性や加工方法、使用量など、さまざまなことを考えなければなりません。
一方、粉末になれば商品への取り入れ方は大きく広がります。
青汁やグリーンドリンクだけではなく、スムージー、栄養補助食品、プロテイン、スープ、焼き菓子、パン、スイーツなど、商品コンセプトによってさまざまな使い方を考えることができます。
たとえば、
ケール × 抹茶
ケール × モリンガ
ケール × フルーツ
ケール × 植物性プロテイン
といった組み合わせも考えられます。
ケールパウダーを焼き菓子の生地に取り入れるという発想も、その一つです。
特に海外向けの商品では、「青汁」という日本独自の健康食品文化を、そのまま海外へ持っていく必要はありません。
日本では「青汁の原料」として親しまれてきたケールを、海外市場ではグリーンドリンクやスムージー、植物性素材を使った食品やスイーツなど、その市場に合った切り口で考えてみる。
同じ原料でも、誰に、どこで、どのように届けるかによって、商品の見え方は変わります。
「日本で昔から使われてきた原料」を、今の市場に合わせてもう一度考えてみる。
そんな商品づくりも面白いのではないでしょうか。

同じ「ケールパウダー」でも、実は同じではない
商品開発のために原料を探していると、原料名だけを見て比較してしまいがちです。
しかし、「ケール粉末」と書かれていれば、どれを選んでも同じというわけではありません。
産地はどこなのか。
どのように栽培されているのか。
どのような方法で乾燥・粉末化されているのか。
色や風味はどうなのか。
粒子の細かさはどのくらいなのか。
微生物規格はどうなっているのか。
オーガニック認証が必要なのか。
こうした違いによって、最終商品の設計も変わってきます。
たとえば、ドリンクに使用するなら、溶けやすさや口当たり、色、風味は重要です。一方で、焼き菓子やパンに使用する場合、あるいは錠剤やカプセルに配合する場合には、また違った条件が求められます。
だから原料選びでは、単に「ケール粉末を探す」のではなく、どんな商品を作りたいのか。そのためには、どんなケール粉末が合うのかまで考えることが大切です。
今回ご紹介している原料も、単なる「ケール粉末」ではなく、九州産の有機国産ケールを使用した粉末です。
そして今回のように実際の分析値を確認できれば、「ケールだから何となく体に良さそう」というイメージだけではなく、原料そのものを数字から見ることもできます。
商品コンセプトを考えるうえでも、こうした情報は一つの判断材料になります。
新しい原料を探すだけが「新しさ」ではない
健康食品の商品企画を考えていると、どうしても「まだ誰も知らない原料」や「海外で話題になり始めた新しい成分」に目が向きます。
もちろん、それも商品開発の面白さの一つです。
でも、新しい商品を作るために、必ずしも新しい原料を探さなければならないわけではありません。
ケールのように昔から知られている原料でも、改めて栄養成分を見てみる。
粉末原料としての特徴を考えてみる。
ほかの素材と組み合わせてみる。
日本とは違う市場に向けて、見せ方や使い方を変えてみる。
そうすると、これまでとは違った商品アイデアが生まれることがあります。
「ケール=青汁」。
それは間違いではありません。
でも、それだけで終わらせてしまうのは、やっぱり少しもったいない。
長く使われてきた原料だからこそ、もう一度違う角度から見てみる。
そんなところから、新しい商品づくりが始まることもあるのではないでしょうか。
Naturalinkでは原料探しからOEMまでサポートしています
Naturalinkでは、今回ご紹介した九州産の有機ケール粉末をはじめ、国内外のさまざまな食品原料を探し、商品コンセプトに合わせた原料提案からOEMでの商品化までサポートしています。
「こんな商品を作りたいけれど、どんな原料が合うか分からない」
「日本らしい原料を使った商品を作りたい」
そんな段階からでも、お気軽にご相談ください。
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