納豆、味噌、醤油、ヨーグルト、漬物など、私たちの身近な食生活にはさまざまな「発酵食品」があります。
では、「テンペ」という発酵食品をご存じでしょうか?
テンペは大豆を発酵させて作る、インドネシア発祥の伝統的な発酵食品です。
今回ご紹介するのは、そのテンペに「発芽」という工程を組み合わせ、さらに商品開発に活用しやすい粉末状にした、日本製造の食品原料「発芽テンペパウダー」です。
大豆
↓
発芽
↓
テンペ菌による発酵
↓
殺菌
↓
乾燥
↓
粉末化
「大豆」「発芽」「発酵」、そして「パウダー化」。
昔から受け継がれてきた発酵食品の知恵を、現代の商品開発に取り入れやすい形にした、とても興味深い原料です。
今回は、そもそもテンペとはどんな食品なのか、発芽テンペパウダーにはどのような特徴があるのか、そしてどんな商品への活用が考えられるのかをご紹介します。
そもそも「テンペ」とは?
テンペは、インドネシアで古くから食べられてきた伝統的な発酵食品です。
主に大豆を原料として、Rhizopus(リゾープス)属のカビを使って発酵させて作られます。
日本にも納豆という代表的な大豆発酵食品がありますが、納豆とテンペは同じ大豆から作られていても、発酵に関わる微生物が異なります。
一般的なテンペは、大豆を浸漬・加熱した後、テンペのスターターを加えて発酵させます。
発酵が進むと白い菌糸が大豆の周りに広がり、大豆同士が結びついて、白く固まったケーキのような形になります。
インドネシアでは特別な健康食品というよりも、日常の食卓に登場する身近な食品のひとつ。切って揚げたり、焼いたり、炒めたりと、さまざまな料理に利用されています。
大豆を原料とする点では日本人にもなじみやすい食品ですが、日本ではまだ「テンペを食べたことがない」という方も多いかもしれません。
「発酵」で大豆はどう変わる?
テンペの面白さを知るうえで欠かせないのが「発酵」です。
発酵の過程では、微生物がつくるさまざまな酵素が大豆の成分に作用します。
テンペの発酵に関する研究では、Rhizopus属などが産生するプロテアーゼなどの酵素によって、大豆のたんぱく質の分解が進み、より小さなペプチドなどが生成されることが報告されています。
近年では、発酵前の大豆とテンペのたんぱく質を詳しく比較する研究も行われています。
2025年に発表された研究では、Rhizopusによる発酵が大豆たんぱく質の分解に影響し、テンペ試料で新たなペプチドの生成が増えることなどが確認されました。
つまり、発酵とは単に「菌を加える」というだけではなく、原料の中でさまざまな変化が起こる食品加工技術でもあります。
昔から受け継がれてきた伝統食品でありながら、現代でもその仕組みについて研究が続けられているところも、テンペの興味深い点です。
「発芽テンペ」は普通のテンペと何が違う?
今回ご紹介する発芽テンペパウダーの特徴のひとつが、「発芽」と「発酵」を組み合わせていることです。
一般的なテンペでは大豆を調製した後に発酵させますが、この原料では、まず大豆を発芽させ、その後にテンペ菌で発酵させています。
つまり、
「大豆 × 発芽 × 発酵」
という組み合わせです。
そして発酵後には殺菌、乾燥、粉末化という工程を経て、最終的に食品原料として使いやすいパウダーになります。
ここで注目したいのは、「テンペをそのまま食べる」という従来の使い方から、「テンペ由来の素材を食品に配合する」という新しい使い方へ広げられることです。
伝統食品をそのまま再現するのではなく、現代の商品開発に取り入れやすい形へ。
これが発芽テンペパウダーの大きな特徴です。
たんぱく質36.4g、食物繊維21.1g
商品開発を考えるうえでは、原料そのものの栄養成分も気になるところです。
今回ご紹介している発芽テンペパウダーの分析値では、100gあたり、
・たんぱく質 36.4g
・食物繊維 21.1g
を含んでいます。
大豆由来の植物性素材で、たんぱく質と食物繊維の両方を含んでいることは、この原料を使った商品を考えるうえで興味深いポイントです。
たとえば、
「植物由来の素材を取り入れたい」
「たんぱく質に着目した食品を企画したい」
「食物繊維を含む商品を検討している」
といった商品企画の際にも、候補となり得る原料です。
もちろん、ここで示している数値は発芽テンペパウダーそのものの分析値です。
実際の商品では配合量やその他の原料によって最終的な栄養成分値が変わるため、商品設計時には個別の確認が必要になります。
「パウダー」だから商品開発の可能性が広がる
発芽テンペパウダーを商品開発の視点で見たとき、もうひとつ重要なのが「粉末状」であることです。
一般的なテンペは固形食品です。
一方、パウダーになれば、料理としてテンペを食べるだけではなく、ほかの食品へ配合するという使い方が考えられます。
メーカー資料では、活用例として、
・カレー
・シチュー
・代替肉
・シリアルバー
・シリアル食品
・たんぱく質を強化した食品
などが提案されています。
さらに商品企画の視点を少し広げてみると、
・栄養を意識した粉末食品
・スープなどの食事系商品
・植物性素材を活用した食品
・プロテイン系食品
・バータイプの食品
・健康志向のおやつ
なども検討できそうです。
「テンペの商品を作る」と考えるとアイデアが限られてしまうかもしれません。
しかし、「発芽・発酵させた大豆由来の粉末原料」として考えてみると、商品アイデアの幅はぐっと広がります。
「栄養」だけではなく、「おいしさ」も大切
健康食品や栄養を意識した食品を開発するとき、つい栄養成分ばかりに目が向きがちです。
しかし、実際の商品づくりでは「おいしく続けられること」も非常に重要です。
どれだけ魅力的な原料でも、
味はどうか。
香りはどうか。
食感に影響しないか。
ほかの原料との相性はどうか。
こうしたことを確認しながら、配合量を調整していく必要があります。
特に発酵素材には、それぞれ特有の風味があります。
その個性を抑えるのか、それとも逆に商品の特徴として生かすのかによっても、商品設計は変わります。
カレーやスープなどの食事系商品なら?
シリアルバーなら?
植物性のプロテイン食品なら?
同じ原料でも、組み合わせる素材や味付け、剤形によってまったく違う商品になる可能性があります。
ここは商品開発の面白いところです。
植物性食品という視点から見ても面白い
世界の商品開発では、植物由来の原料を活用した食品がさまざまな形で登場しています。
その中で発芽テンペパウダーが特徴的なのは、単純に大豆を粉末にした原料ではなく、「発芽」と「発酵」という工程を経ていることです。
テンペについては長年研究が行われており、近年のレビューでも、発酵中に微生物や酵素が大豆の成分に作用することが整理されています。
また、テンペは大豆だけでなく、さまざまな豆類や穀類を使った研究も進められています。
昔からある発酵技術が、現在では植物性食品や新しい食品素材という視点からも研究されているのです。
ただし、ここで大切なのは「一般的なテンペについて分かっていること」と、「今回ご紹介している発芽テンペパウダーそのものについて確認されていること」を混同しないことです。
研究で報告されているテンペの特徴を、そのままこの原料の健康効果として表現することはできません。
商品開発では、原料ごとの規格や分析値、エビデンスなどを確認しながら、適切な表現や設計を考える必要があります。
伝統的な「テンペ」から、新しい商品アイデアへ
テンペそのものは、決して新しく生まれた食品ではありません。
インドネシアで長く食べ続けられてきた伝統的な食品です。
ところが、
大豆を発芽させる。
テンペ菌で発酵させる。
乾燥させる。
パウダーにする。
こうして加工方法や形を変えて見てみると、現代の商品開発に使える食品原料として、新しい可能性が見えてきます。
昔からあるものと、新しい技術やアイデアを組み合わせる。
食品の商品開発では、そんなところから新しい商品が生まれることがあります。
「この原料なら、何が作れるだろう?」
原料を知ったときに、そんな想像をしてみるのも商品企画の第一歩です。
発芽テンペパウダーも、商品アイデアを広げてくれる原料のひとつではないでしょうか。
原料探しからOEM商品開発まで
ナチュラリンクでは、健康食品や食品の商品開発に向けた原料のご提案から、OEMメーカーの選定、試作・製造までサポートしています。
「発酵素材を使った商品を作りたい」
「植物性の原料を探している」
「たんぱく質や食物繊維に着目した商品を企画したい」
「まだ商品は決まっていないけれど、面白い原料を探している」
そんな段階からでもご相談いただけます。
商品開発は、必ずしも「作りたい商品がすべて決まっている状態」から始まるとは限りません。
ひとつの面白い原料との出会いから、「これを使ったら、こんな商品が作れるかもしれない」と企画が始まることもあります。
発芽と発酵。
伝統的な食品加工と、現代の商品開発。
その両方を組み合わせた「発芽テンペパウダー」から、新しい商品を考えてみませんか?
原料探しから商品化まで、ナチュラリンクがお手伝いいたします。
お気軽にお問い合わせください。
最新情報をお届けします





