健康食品のにんにく製品は、九州では最も盛んに販売されている健康食品の1つです。にんにくの扱いは、国によって異なり、欧州では、ドイツが最も大きいにんにく市場を持ち、主に医薬品として取り扱われています。
アメリカでは、「デザイナーフードプロジェクト」で最高位に評価された背景からか、熟成にんにく抽出液、乾燥粉末、ガーリックオイルなどを原料としたニンニク商品がダイエタリーサプリメントとして流通しています。
にんにくの特有成分にはどんなものがあるのか、以下に紹介します。
<γ-グルタミル-S-アリルシステイン>
主に生にんにくに含まれ、新鮮なにんにくほど多く含まれます。有効成分といわれるアリシンなどの元となる成分。原料が間違いなくにんにくであることの判断基準となります。
<アリシン>
にんにくを切ったり、すりつぶしたりすると、無臭のアリインとアリイナーゼという酵素が反応して、臭いのするアリシンに変化します。
アリシンは、ビタミンB1と結合してアリチアミンを形成し、ビタミンB1の吸収率が上昇します。アリチアミンの形で体内に入ると、ビタミンB1の働きが長時間持続して、糖代謝が促進されエネルギー産生します。
<アリルスルフィド類>
にんにくの特徴的な臭いである精油成分で、アリシンが分解されて生じる化合物です。
<アホエン>
アリシンが油に溶け込み、低温で加熱されると生成されます。にんにくをオリーブ油等でじっくり調理すると出てくる熱に弱い物質です。
<S-アリルシステイン>
生にんにくをアルコールで、長時間熟成させ濃縮したエキスに含まれます。抗酸化作用など、アホエンよりも機能性が優れていることを訴求し、販売されている商品もあります。
ちなみに、にんにくと無臭にんにくの違いですが、一般的に無臭にんいくと称するものは、にんにくに似た「ジャンボガーリック」などがありますが、これはユリ科の越年草(リーキ)の仲間で、アリシンなどのにんにく特有成分を含んでいません。
(参照文献:「健康食品のQ&A集」財団法人日本健康・栄養食品協会編)
商品選定の際、上記有効成分の量がパッケージや広告に書いてあるかが、品質の目安にもなりますね。無臭にんにく使用とうたっても、実際は臭うものも結構あります。臭いが気になる方は、お試しサンプルからはじめるのが無難です。
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