納豆菌とナットウキナーゼ

成分情報

日本の発酵食品の代表選手「納豆」。最近スーパーで売られている納豆は、たれや開け方、臭い等にも工夫がされていて、バラエティー豊かです。臭いが苦手・・という方がまだ結構いるのも事実。特に海外の方はそうですね。ですが、水質の悪い海外の国にいったときこそ、おなかの調子を整える納豆菌のようなものは重宝されます。
発酵食品は、善玉菌により腸内環境を改善してくれるとともに、酵素も含んでいるので、身体の中の消化吸収を助け、代謝酵素の無駄遣いを防いでくれます。最近の納豆はコラーゲン入りのものが出ていたりしますが、お勧めは黒豆納豆。黒なので、ファイトケミカルも多く酵素も含めた栄養素が豊富。大豆たんぱくを始め、イソフラボン、食物繊維、納豆菌、ビタミン、ミネラル、ナットウキナーゼなど等々。

以前、医薬品メーカーの方が「納豆は最高の健康食品で、水の悪い海外の国に行くときは、必ず納豆サプリを持参する」とおっしゃっていました。納豆そのものを持っていけばベストでしょうけれど、この納豆、今では海外でも普通に販売されています。さらに、最近は保存性の高いドライ納豆というものも商品化されています。乾燥粉末状で、水で戻すタイプ。これだと、賞味期限も大幅に伸びて輸出対象にもなりますね。
ちなみに、自宅に納豆買いこんで、賞味期限切れになっていた経験はないですか?それでも丈夫!多少過ぎても全然問題ありません。過去の統計では、1ヶ月程度賞味期限切れしていても健康被害は皆無と報告されています。それよりも、美味しく食べる工夫が必要かもしれませんね。

世界には水質の悪い国は発展途上国で沢山ありますが、インドネシアもその1つ。そのインドネシアの納豆といえば「テンペ」、こちらも発酵食品ですが、臭いは少ないです。テンペは健康食品原料としても研究開発が進んでおり、今後納豆菌やナットウキナーゼという納豆由来原料とともに配合され、もっと認知されるようになるかもしれません。

納豆関連のサプリメントを作りたい!と思ったとき、気を付けなければいけないのは、原料によっては生産工場で受け入れできる、できないが出てくることです。納豆菌とナットウキナーゼ、似て非なるものといいますか、前者は生菌でなかなか製造を受け入れてくれる工場が少なく難しい部分があります。腸内環境向けのサプリメント素材としてはどちらもとても魅力がありますが、扱いやすいのは後者のナットウキナーゼのような死菌です。

大豆(Soy beans)は海外で健康素材として定着してますが、納豆原料も中国や近隣アジアはじめ、海外でもっと活用されてもいいですね。海外の業者に日本製品を販売する際は、価格とブランド力をみられますが、原料の認知度→イメージ訴求も重要です。

「ナットウキナーゼ」は中国では絶大の認知度と人気を誇ります。研究論文、エビデンスもあることから、中国人の中で、ナットウキナーゼ=血栓予防、血液をさらさらにする効果という連想ができているのではと思います。

しかしながら、ナットウキナーゼは定番化し過ぎて(コモディティ化)して、安売りされているのをよくみかけます。酵素、青汁のように認知と普及が行き渡ると、輸出したい会社にとっては価格がネックになるかもしれません。市場認知が進むと、価格面はかなり厳しくなり、問い合わせはあるけど、希望価格が合わないといったケースが多々出てくると思います。中国のお客さんから、酵素や青汁が浸透するのには4年くらいかかったと言われていますが、今後はさらに改良した原料など進化バージョンが求められるでしょう。また、新たな市場として大豆発酵文化のあるインドネシアが面白いかもしれません。

 

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