鯉は普通スーパーなどでも売られているのを見ないので、食べる機会がありませんが、地域によっては結構食べるんでしょうか?
幼少の頃、近所の田んぼにできた釣堀で釣った鯉を食べてかなり不味かった苦い記憶がありますが、昔から日本で飼育されてきた淡水魚です。
そんな鯉ですが、中国では昔から長寿の象徴として好んで食されてきたようです。実際鯉は普通の魚と比べても長生きするようで、本当に長寿のものになると200年とも言われています。生命力が強く、立身出世の象徴としてももてはやされ、端午の節句の鯉のぼりは子供の健やかな成長を願ったもので「めでたい魚」です。
この鯉、日本でも健康食品で使われていて、鯉エキス、鯉油、鯉肝のような原料が販売されています。主にアミノ酸、DHA、EPAなどが含まれていて、スタミナ、集中力などに良さそうです。言葉遊びではないですが、これ、文字を替えたらもっと違う方向で売れそうですね。
恋エキス・・・フェロモン作用
恋油・・・・潤滑作用
恋肝・・・・持続作用
「恋愛補助食品として摂取するとあなたの恋をサポートします」
夜の飲食店や中高年向け通販にマッチするかもしれませんが、薬事にひっかかる表現ですので、商品広告では〇〇作用というのはうたえませんし、それを裏付ける研究があるわけでもありません(あくまでネタです)。
さて、ここからはまじめな話ですが、鯉がらみで以前大阪市立大学の研究グループが、鯉油、カワラヨモギエキス、米糠多糖類、ℓ-メントール、日本薬局方親水軟膏を構成成分とした軟膏を用いて、真菌症を併発しているアトピー性皮膚炎の患者(大人、小児)89名を対象とした試験を行っています。条件として、痒みのために睡眠障害のある重症例を選択し、試験軟膏を就寝前および有症時に掻痒部に5週間塗布しました。結果、やや有効から著効までを累計すると62名(70%)の改善をみることができています。
これはカワラヨモギによる真菌成長抑制、掻痒抑制効果、鯉油による消炎作用、コメヌカ多糖類による保水効果が相まって結果に繋がったものと思われます。
これは外用による事例ですが、飲んでも良し、塗っても良しという内外アプローチができるのはメリットです。鯉は世界各地で食されているポピュラーな魚なので、各地での調理法や料理の中にもサプリ開発のヒントになることがあるかもしれません。
ちなみに写真の錦鯉は、日本で作られた唯一の観賞魚で、日本の国魚ともいわれています。幸運を招くといわれ、写真を眺めているだけで良いことが起こると聞き、僕の机の前にも錦鯉の写真が貼ってあります(笑) 夢で鯉をみたら幸運の予兆とも言われていますが、夢になかなか出ない場合は、写真の力を借りましょう!
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